競馬ニュース
競馬功績者表彰…橋田満JRA元調教師、佐々木竹見元騎手など
2023/6/6 17:10
6日、顕著な功績等を挙げた競馬関係者を表彰する「第3回競馬功績者表彰」が農林水産省で実施され、橋田満JRA元調教師、佐々木竹見元騎手など4名が出席。農林水産大臣賞の授与が行われた。この表彰は、騎手や調教師の更なる技術の向上、競走馬生産農家の生産意欲の増大等を図り、競馬産業の活性化及び馬産地の振興を図ることを目的としている。
橋田満氏「競馬発展のために出来ることはしていきたい」
JRA元調教師の橋田満氏は、「微力ではありますが、これからも競馬の発展のために出来ることはしていきたいと思います」と挨拶し、報道陣から調教師時代の嬉しかったことを問われると、「馬インフルエンザで競馬が止まろうとしていた時、近年ではコロナで大変な状況になった時に1日も休まずに競馬を開催出来ました。競馬社会のみんなが力を合わせる底力を感じた時は嬉しかったです。」と印象的な出来事を振り返った。
佐々木竹見氏「ジョッキーは勝つことが商売」
また、川崎競馬の元騎手・佐々木竹見氏は現役時の1番の思い出のレースを聞かれ、「たくさんありますが、東京大賞典で勝ったスピードパーシア(1975年)が印象に残っています。重賞レース勝った馬は1番嬉しいです。普通のレースでも嬉しいですし、ジョッキーは勝つことが商売。とにかく勝たなきゃダメですよね。そういう気持ちで乗っていました。」と現役時代を振り返っていた。
【写真】競馬功績者表彰表彰者一覧及び表彰理由概要
●橋田満氏(70)JRA元調教師
JRA調教師として、昭和60年から令和5年2月末の定年までに、中央競馬で歴 代51 位の744 勝を挙げている。他の調教師や馬主からの信頼を集め、卓越したリー ダーシップを兼ね備えていたことから、日本調教師会の会長を平成24年から26年と平成28年から令和4年の通算8年間務めた。その間、令和2年から続くコロナ禍において、トレーニングセンターや競馬場での徹底した感染拡大防止策を打ち立てるとともに、諸施策の実行に当たり、一日たりとも中止することなく、競馬開催の継続が実現してきた。また、氏が代表を務める「一般社団法人H.u.G.plat遠野」は、ホースセラピーに力を入れており、馬を通じて東日本大震災の被災者の心のケアに貢献した。
●佐々木竹見氏(81)地方競馬元騎手
川崎競馬の騎手として、昭和35年の騎手免許取得以降、平成13 年に引退するまでの41 年間に、年間勝利世界記録、連続14年全国リーディングジョッキー、通算7151 勝(的場文男騎手が更新するまで、当時の日本最多記録)を達成するなど長きにわたりトップジョッキーとして活躍。また、引退後には10年余りにわたり地方競馬全国協会の参与として地方競馬教養センターで後進の指導に努め、多くの騎手育成に貢献するなど、地方競馬の発展に大きく寄与した。
●中島滋氏(88)獣医師
昭和34 年に獣医師となり、以降、日高軽種馬農協等での勤務や開業獣医師として、日本最大の馬産地、日高地域の軽種馬診療や直腸検査による繁殖牝馬の交配適期診断の普及に努め、軽種馬生産農家の交配に係る業務の効率化や低コスト化に大いに貢献した。その間、産業獣医師の育成にも取り組み、多くの獣医師を軽種馬業界に送り出すとともに、北海道獣医師会日高支部理事・支部長を19年間にわたり歴任し、日高地域の獣医療の発展と軽種馬産業の振興に尽力。また、日高管内唯一の農業高校である静内農業高校では評議員としてプロジェクトに参画し、生徒への馬づくりの指導助言を行うなど、馬産業を支える人材の育成に貢献。町議会議員として約19 年にわたり地元の振興発展に尽力し、この間、町議会議長などを歴任したほか、日高地区軽種馬産業活性化推進議員連盟を立ち上げ、ホッカイドウ競馬の存続活動に積極的に取り組んだ。2017年には町政発展の功績が認められ旭日双光章(地方自治功労)を受章。
●仲田和雄氏(82)地方競馬全国協会元理事長
特別区競馬組合では、現在の大井競馬の代表的な競走となっている「トゥインクルレース」の立ち上げ等様々な改革や取組を行い、競馬を健全娯楽として定着させ、地方自治体の財政改善に寄与するとともに、売り上げが低迷を始めていた地方競馬全体をけん引。その後、特殊法人から地方共同法人に改組した地方競馬全国協会の初代理事長を平成20年から4年間にわたり務め、新たな組織の安定的な運営に尽力した。また、理事長就任当時の地方競馬全体が最も苦しい時代に、地方競馬と中央競馬の相互発売の実現等地方競馬の活性化や売上の回復につながる様々な施策を主催者と一緒に立ち上げ、現在の地方競馬の安定的な発展に大きな功績を残した。
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