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騎手、スタッフ、レーシングマネージャー…矢作調教師が「人を育てる」理由「情けは人の為ならず」の信条が「世界で戦える厩舎」に飛躍させた
4時間前
トークイベント「調教師・矢作芳人が語る日本競馬~世界への挑戦状」が5月29日、朝日カルチャーセンター新宿教室で開催された。
平日夜にもかかわらず、会場には多くの競馬ファンが集結。トップトレーナーの言葉に熱心に耳を傾けた。聞き手は、長年競馬界を取材してきた元朝日新聞記者の有吉正徳氏が務めた。
世界を舞台に戦い続ける矢作調教師が、自身の哲学や海外挑戦への思い、日本競馬の未来について語ったトーク内容をダイジェストでお届けする。
活躍馬を多数輩出する矢作厩舎だが、2016年から坂井瑠星騎手、2021年から古川奈穂騎手が所属し「人」の育成にも注力している。騎手のみならず、スタッフも育てる。「人もすごく育てられているというのが、僕が矢作先生を尊敬する一番の点です」と有吉元記者。
「後から続く人間にはもっと良い思いをしてほしい」
「自分も競馬業界に生まれ育って、厳しく育てて来られた。色々と苦しい思いもしてきたので、後から続く人間にはもっと良い思いをしてほしいなと思って。それと、僕を育ててくれた業界への恩返しという意味で。ジョッキーを育てるというのは、損得では絶対できないことなので」(矢作調教師)
時には「ウチの新人を乗せてやってください」と馬主に頭を下げる。競馬界でもあまりやりたがる人がいない騎手育成を引き受ける理由のひとつが「競馬界への恩返し」、もうひとつが「情けは人の為ならず」。つまり、人に親切にすれば、巡り巡って自分自身のためになる――それを続けてきたからこそ今がある、と述懐する。
「ちょっと脱線しますが、安藤裕という海外のレーシングマネージャーがいます。彼と最初に会ったときは無職だった。なんとか競馬の業界で仕事をしたいということで、2人で考えて今に至ったんですけれど。そのとき安藤裕と2人で頑張ったことで、いま僕はものすごく彼に助けられている。彼がいるからこそ、矢作厩舎の馬が世界に行って勝てる。そういう恩返しをしてもらっているとすごく感じています」
所属の坂井瑠星騎手とも当初から「世界を目指そう」と話し、「本当に仕事に対して真面目な男で頑張っている」。古川奈穂騎手についても「競馬学校時代から考えると入門して10年近いんですが、仕事中1度も座ったことがない。常に立って動いています。本当に真面目で一生懸命」と評価する。「明日、重賞(葵S)乗せましたので。頑張ってほしいです。もっともっと経験を積ませてあげたい」
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