12月29日、大井競馬場で行われたダートの総決算・東京大賞典（G1・ダ2000m）は、大井所属のディクテオンが、JRA勢を捩じ伏せるような差し切りを決めて、G1初制覇を飾った。単勝1.4倍に支持されていた1番人気ミッキーファイトは、惜しくもクビ差の2着に敗れた。

1着 ディクテオン
荒山勝徳調教師
「当初、コリアカップのあとはJBCを予定していたんですけども、状態の方が思うような感じではなかったので、もう1度放牧に出させていただいて東京大賞典1本でいきましょうということで、今回こういう形になりました。本当にすごくいい状態で牧場から1ヶ月前に帰厩できたので、思うようなトレーニングを積めましたし、それにしっかりディクテオンが応えてくれて、今日の結果に繋がったと思っています。前走のコリアカップも状態は悪くはなかったんですけども、今回の方がさらにちょっとトレーニングの質も量も強めて、それにしっかりディクテオンが応えてくれたので、今日はいい競馬をしてくれるんじゃないかなとは思っていたました。とにかくJRA勢や強力なメンバーが来ていたので、どこまで食いつけるかなっていうのが本心でしたね。道中は自分が思っているよりも前目の競馬かなとは思っていました。直線向いて外に出した時にあれ、もしかしたらという感じで見ていて、最後ミッキーファイトとの叩き合いになった時には、交わすなという感じはしていました。7歳でもう貫禄十分、これだけ今日お客さんもいっぱい入ってましたけども、全然それを気にすることもなく、堂々とパドックも周回できていました。返し馬の入りの感じも矢野はすごくよかったと言っていたので、自信を持って乗りましたという感じのことを言ってくれていました。厩舎的には満足がいく仕上げで、最高の結果に繋がったと思っています。さっきオーナーさんともチラッと話したんですけども、次はここまで来たらドバイ行くしかないよね、という話だったので、多分これで一旦短期放牧をして、ドバイに向かうことになるんじゃないかなとは思っています。今年はディクテオンの海外も含めて結果、勝ち鞍のことも含めてですけども、ちょっと出来すぎだったので、来年それのツケが回ってくるんじゃないかとちょっと心配してます（笑）。今日、本当に最高のディクテオンのパフォーマンスを見せてくれました。本当に応援してくださった方、本当にありがとうございます。来年は年を明けて、またちょっと年齢的にはおじさんになるディクテオンですけども、それを感じさせないぐらいのパフォーマンスをできる仕上げにして、中東に多分向かうことになると思いますので、その時は応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

　レース結果、詳細は下記のとおり。

　12月29日、大井競馬場で行われた9R・東京大賞典（G1・3歳上・ダ2000m）は、矢野貴之騎乗の7番人気、ディクテオン（せん7・大井・荒山勝徳）が勝利した。クビ差の2着に1番人気のミッキーファイト（牡4・美浦・田中博康）、3着に4番人気のアウトレンジ（牡5・栗東・大久保龍志）が入った。勝ちタイムは2:04.3（重）。

　2番人気で戸崎圭太騎乗、ナルカミ（牡3・美浦・田中博康）は、6着敗退。

【東京大賞典】矢野「心臓がバクバクして、頭の整理が追いついてないです」大井所属ディクテオンが大金星