12月29日（月）、大井競馬場で行われる東京大賞典（G1・ダ2000m）は、2025年のダート競馬を締め括る年末の大一番だ。世代を代表する実力馬に加え、次代の主役候補が顔を揃え、例年以上に濃いメンバー構成となった。

　今年のダート路線の総決算であると同時に、来季以降の勢力図を占う意味合いも強い一戦。その中で最大の焦点となるのが、レース序盤の主導権争いだ。東京ダービーを逃げ切ったナチュラルライズと、ジャパンダートクラシックを逃げ切ったナルカミのどちらが逃げるのか！？

　ジャパンダートクラシック（以下、JDC）ではナルカミが逃げ、ナチュラルライズが好位から。しかし当時はナルカミが5番枠でナチュラルライズは15番枠だった。対して今回はナチュラルライズが1番枠でナルカミが3番枠。隊列が変わるとの見立てもあるだろう。

　それでもやはり逃げるのはナルカミではないか。というのも両馬は初速…1コーナーまでのスピードが全く違う。JDCでもスタート直後から楽にハナに立ったナルカミに対して、ナチュラルライズは中団の外からジワジワ加速してポジションを上げる形だった。

　となると例え内枠とはいえナチュラルライズがハナに立つには相当な扶助が必要になるうえ、外からはナルカミからもプレッシャーも受けることになる。この展開がナチュラルライズにとってプラスになるとは思えず、例え内枠でもナルカミを行かせて、外めの2番手確保がナチュラルライズにとって最適と読む。