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【ジャパンカップ】グラファール師「負けたかと思いましたが…」外国馬20年ぶりの偉業…カランダガンが世界最高タイムで制覇

中央競馬

2025/12/1 06:08

ジャパンカップ表彰式 (C)Scoop Dyga/France Galop

 第45回ジャパンカップ(G1・東京・芝2400m)は、フランシス・グラファール調教師が管理するフランスの名馬カランダガンが制し、外国馬として20年ぶりとなる歴史的勝利を成し遂げた。勝ちタイムは2分20秒3。東京芝2400mで世界最高タイムを樹立し、“世界最強馬”の称号をそのまま結果に結びつけた。

 レース後、グラファール調教師は「レース前は本当に緊張していました。世界一の馬を連れてきたとはいえ、相手も非常に強力なメンバーでした。道中は順調に見えましたが、クリストフ(ルメール)がどこにいるのか気になって、彼は完璧な進路を見つけたように見えました。一度は頭を上げて“負けたか”と思いましたが、彼はタフで、もう一度差し返してくれました。ゴール前で頭一つ出した彼は、まさに非凡な馬です」と振り返り、世界トップの馬同士が激突した一戦に手応えと安堵を滲ませた。

 アガカーンスタッドの自家生産馬であるカランダガンは、今年のカルティエ賞で欧州年度代表馬に選出され、ロンジンワールド・ベストレースホースランキングでも1位を獲得している。欧州の象徴的存在として来日した同馬は、日本の大観衆の前でその実力を余すことなく示し、世界競馬の中心に立つ実力を改めて証明した。

【写真】ジャパンカップを勝利したM.バルザローナ騎手

今年絶好調のグラファール師

ジャパンカップ・カランダガンとM.バルザローナ騎手 (C)Scoop Dyga/France Galop

 また、今年のグラファール師はG1・14勝を達成し、アンドレ・ファーブル師が持っていたフランス人調教師の年間最多勝記録を更新した。凱旋門賞やディアヌ賞、キングジョージ、チャンピオンS、バーデン大賞と、主要G1を次々と制した勢いのまま挑んだジャパンカップでも、大舞台での強さを遺憾なく発揮したことになる。

 レースは約7万9000人を超える観衆が見守る中、カランダガンが道中11番手の位置取りから落ち着いた走りを見せ、直線入り口でスイッチが入ると大外から豪快に加速。前を行く馬を飲み込み、日本の人気馬マスカレードボールとの一騎打ちに持ち込んだ。残り250mでは完全に二頭だけの勝負となり、互いに譲らぬ激しい叩き合い。最後はハナ差という僅差ながら、カランダガンがもう一段ギアを上げるように差し返し、ゴール板でわずかに前へ出た。

 世界最強馬カランダガンが日本の強豪を退け、記録と内容の両面で圧倒する勝利。東京の大舞台で刻まれたこの一戦は、国際G1の歴史に深く残る名勝負となった。

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