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【南部杯見どころ】中央の精鋭と地方の雄が激突…初ダート・シックスペンスも参戦へ
2025/10/11 20:25
10月13日(月祝)18時15分、盛岡競馬場で行われる「第38回マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1・ダ1600m)」は、秋のダート戦線を代表する一戦。1988年に創設された南部杯は、当初「北日本マイルチャンピオンシップ」として実施され、1995年にJRA・全国交流競走へ格上げ。現在は“ダートマイル最強決定戦”として確固たる地位を築いている。
昨年はレモンポップが逃げ切りを決め、史上8頭目の2連覇を達成した。
今年は地方勢の雄イグナイター、中央の実績馬シャマル、ペプチドナイル、ウィルソンテソーロ、サンライズジパングなどが参戦し、そして芝の王道を歩んだシックスペンスと異なるキャリアを持つ強豪が集う。国内外のタイトルホルダーたちによる熱戦が、秋の盛岡を熱く包む。
ダート路線のスターホースが集う
●シャマル(牡7・栗東・松下武士)
デビュー2戦目からダート1200mで3連勝。翌年4月に4勝目をあげて東京スプリントへ挑戦し、重賞初挑戦でタイトルを獲得した。続くさきたま杯3着からサマーチャンピオン、オーバルスプリントと連勝して南部杯へ参戦したが、カフェファラオの0秒1差3着。以降は黒船賞1勝のみにとどまったが、昨年の黒船賞2連覇からかしわ記念を完勝。今年もかきつばた記念4着から黒船賞(3連覇)、かしわ記念(2連覇)、さきたま杯と3連勝を飾り、7歳馬ながら破竹の進撃中。2022年の南部杯3着の雪辱に燃える。
●シックスペンス(牡4・美浦・国枝栄)
デビュー3連勝でG2・スプリングSを快勝。日本ダービーは3番人気9着だったが、毎日王冠・中山記念を連勝。大阪杯では1番人気に推され7着、前走の安田記念は12着。今回はマイルCS南部杯でダート初挑戦となる。父キズナはダートでも大物を輩出し、母フィンレイズラッキーチャームは米国のダートG1馬。芝で磨いた実力を武器に、新天地で旋風を巻き起こすか注目される。
●ペプチドナイル(牡7・栗東・武英智)
芝2戦後にダート路線へ転向し、いきなり3連勝。その後も中距離ダートで安定した成績を残し、昨年のフェブラリーSでは初マイル挑戦で抜け出し快勝。秘めた素質を開花させた。地方戦線へ進出後はかしわ記念3着から南部杯に臨み、レモンポップに0秒1差の2着と惜敗。今年もフェブラリーS4着、ドバイ遠征を経てここへ照準を合わせ、悲願のタイトル奪取を狙う。
●ウィルソンテソーロ(牡6・美浦・高木登)
デビュー4戦目からダートで4連勝。名古屋城S5着の後、かきつばた記念・マーキュリーC・白山大賞典とJpn3を3連勝。以降はチャンピオンズC、東京大賞典で2年連続2着、帝王賞2着と一線級で好走。昨年はJBCクラシックを4馬身差で圧勝し、待望のJpn1制覇を果たした。今季はサウジC4着、ドバイWC7着、帝王賞5着と伸びを欠くが、距離短縮の1600mで巻き返しを図る。
●サンライズジパング(牡4・栗東・新谷功一)
芝・ダート兼用型で、JBC2歳優駿2着、ホープフルS3着の実績を持つ。日本ダービー12着後にダートへ専念し、不来方賞、みやこS、名古屋グランプリを制覇。フェブラリーSでは2着と健闘した。重賞3勝の実力馬だが、課題はマイル対応。スロースターターだけに序盤の位置取りが鍵となる。
●クラウンプライド(牡6・栗東・新谷功一)
UAEダービー制覇後、国内外でG1戦線を歩んできた国際派。日本テレビ盃、JBCクラシック、チャンピオンズCと2着を重ね、翌年マーキュリーCを制覇。さらにコリアCを2連覇するなど海外実績も豊富。昨年のかしわ記念以来のマイル戦となるが、自分の競馬に徹すれば勝ち負け可能。
●リメイク(牡6・栗東・新谷功一)
中京ダート1400mの新馬戦を圧勝後、国内外の短距離重賞で5勝を挙げた快速馬。近走は着外続きだが、ズブさが出てきた今なら距離延長のマイル戦がプラスに働く可能性もある。
●イグナイター(牡7・兵庫・新子雅司)
NARの絶対的エースで、さきたま杯・JBCスプリントを制し2年連続でNAR年度代表馬に輝いた。南部杯でも2着の実績があり、今回は現役最後のダートグレード挑戦とされる。ファンの熱い声援を背に戦う一戦だ。
●ミックファイア(牡5・大井・渡邉和雄)
羽田盃・東京ダービー・ジャパンダートダービーを制し、南関東三冠+ダービーグランプリを達成した無敗の三冠馬。古馬戦では苦戦しているが、得意のワンターン・盛岡マイルでの巻き返しに期待がかかる。
●ヘリオス(せん9・水沢・千葉幸喜)
2022年の南部杯でカフェファラオにハナ差の2着。岩手所属となった今年も健在ぶりを示し、あすなろ賞を快勝した。夏場は休養に充てて青藍賞で復帰し4着。叩き2戦目となる今回は地元の大声援を背に挑む。
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