前哨戦のプランスドランジュ賞ではクロワデュノールの2着に敗れていたフランスの伏兵ダリズがまさかの差し切りV。人気のミニーホークが抜け出したところで外から猛追した。ゴール前では捩じ伏せるような差し切りだった。

M.バルザローナ騎手
「この名門の勝負服で走るのは大きな名誉です。凱旋門賞をこのチームで勝てたことが本当にうれしいです。レースは完璧でした。道中はリズム良く運び、直線ではミニーホークを目標に仕掛けていきました。抜け出すタイミングは分かりませんでしたが、勝てると信じていました。彼は最後まで闘志を燃やし続けてくれました」

F.グラファール調教師
「これまでも大きな勝利はありましたが、今日初めて凱旋門賞の特別さを痛感しました。観客、雰囲気、そしてこの由緒ある勝負服、全てが感情を高ぶらせます。子どもの頃、祖父とテレビで見たシーンを思い出します。今日その夢が現実になりました。ダリズはいつも素晴らしい瞬発力を持っていましたが、シーズン前半はまだ完成されていませんでした。仏ダービーを避け、敢えて英・ヨークのインターナショナルSに挑戦したのも経験を積ませるため。あの遠征で得た経験が、今日の勝利につながりました」

　レース結果、詳細は下記のとおり。

　現地10月5日、パリロンシャン競馬場で行われた第104回凱旋門賞（G1・3歳上牡牝・芝2400m）で、M.バルザローナ騎乗、ダリズ（牡3・仏・F.グラファール）が直線での激しい追い比べを制した。2着にはC.スミヨン騎乗のミニーホーク（牝3・愛・A.オブライエン）、3着にはS.パスキエ騎乗のソジー（牡4・仏・A.ファーブル）が入った。日本勢はビザンチンドリームが5着入線が最先着。勝ちタイムは2:29.17（重）。

　日本から参戦したO.マーフィー騎乗のビザンチンドリーム（牡4・栗東・坂口智康）は5着、北村友一騎乗のクロワデュノール（牡3・栗東・斉藤崇史）は14着、C.ルメール騎乗のアロヒアリイ（牡3・美浦・田中博康）は16着に敗れた。