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【不来方賞】ダート三冠最終章へ…ナルカミら世代の精鋭が激突
2025/8/31 20:23
農林水産大臣賞典「第57回不来方賞(Jpn2)」が、9月2日(火)17時に盛岡競馬場で行われる。舞台は3歳オープンのダート2000m戦で、岩手競馬を代表する伝統の重賞として注目が集まる。
不来方賞は1969年に創設され、岩鷲賞などと並び岩手競馬の中でも長い歴史を誇る重賞競走。数多くの名馬を輩出してきた一戦であり、昨年からはダート三冠体系の確立に伴いJpn2へと昇格した。さらにジャパンダートクラシック(Jpn1)のトライアルレースに位置付けられ、優勝馬には同競走への優先出走権が与えられる。
昨年の覇者サンライズジパングは3馬身差の完勝を飾り、その後のジャパンダートクラシックでもフォーエバーヤングの3着に入る健闘を見せた。今年も、ダート三冠最終戦を目指す実力馬たちによる熱戦が期待される。
デビュー戦を2秒差で圧勝したナルカミなどが参戦
【注目馬情報】
・ナルカミ(牡3・美浦・田中博康)
昨年11月2歳新馬(京都ダート1800m)で2着に2秒差をつけて圧勝。2戦目はダッシュひと息ながら再び先手を主張しましたが、直線一杯7着に沈みました。勝ったドンインザムードはUAEダービー3着、レパードステークスを優勝した強豪。その後、3ヵ月半の休養してリフレッシュ。2番手キープから直線で一旦交わされながら、再び差し返して快勝。前走は福島ダート1700m・2勝クラスを5馬身差でハイタイムで圧勝しました。デビュー4戦ともすべて1番人気に支持された逸材。重賞初挑戦でJpn2制覇へ王手をかけました。
・メイショウズイウン(牡3・栗東・本田優)
2歳新馬戦(京都ダート1800m)は4着に終わりましたが、2戦目から8戦連続で馬券対象。前走も含めて3勝2着4回。重賞初挑戦のG3・ユニコーンステークスでもカナルビーグルの0秒2差3着を確保しました。前々走は直線でロードラビリンスとの叩き合いの末、ハナ差2着に惜敗しましたが、前走で首位を奪回。4戦ぶりに勝利を飾って上昇ムードは明らか。重賞挑戦2度目でタイトル獲得に燃えています。
・ルヴァンユニベール(牡3・栗東・北出成人)
2歳新馬戦(京都ダート1800m)で10番人気で3着確保後、2連勝をマーク。4戦目から2戦連続4着に終わりましたが、前々走・3歳以上2勝クラスでクビ差2着からG3・レパードステークスへ挑戦。12番人気の低評価を覆し、中団キープからインを鋭く突いて優勝ドンインザムードの半馬身差2着に突っ込みました。当日の馬体重が560キロ。パワーを要求される地方ダートは望むところでしょう。
・ロードラビリンス(牡3・栗東・松下武士)
京都芝1600m・2歳新馬戦7着後、2戦目に中京ダート1800mを選んで0秒4差で完勝。以降は4戦2着2回にとどまりましたが、3走前の京都ダート1800mを中団に控えて4角先頭。ロングスパートを決めて快勝しました。続く2勝クラス・加古川特別では逃げたメイショウズイウンにハナ差で快勝。2連勝を飾り、レパードステークスへ駒を進めて10着。内有利の不良馬場にも泣いた印象でしたが、ダメージは少なく反撃必至です。
・ハグ(牡3・栗東・藤岡健一)
新馬戦2着から2戦目を1番人気に応えて快勝。3戦目はスタート直後につまづいて11着でしたが、続く昇竜ステークス2着。5戦目・バイオレットステークスは最内1番枠に入り、自分の競馬ができず15着。好、凡走の落差が激しいタイプでしたが、鳳雛ステークスを快勝。G3・レパードステークスでも4着を確保しました。父は史上13頭目のアメリカ三冠馬に輝いたジャスティファイ。好位をキープできれば持ち味をフルに発揮します。
・リケアカプチーノ(牡3・水沢・菅原勲)
高知8戦2着3回から転入。初戦のダイヤモンドカップはシーソーゲーム(大井)の2着に終わりましたが、地元同士の東北優駿を順当勝ち。続いて岩手古馬の最高峰・一條記念みちのく大賞典へ挑戦。古馬トップに君臨するヒロシクンを相手に激しいデッドヒートを演じ、ハナ差で1着。同レース史上初めて3歳馬優勝の快挙を果たしました。夏は吉澤ステーブルWESTで休養し、8月上旬に帰郷。JRAの強豪相手にどんな戦いで挑むのか注目。
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