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【仏モーリスドゲスト賞】仏サジールが豪快な末脚でG1初制覇…ファーブル師は悲願の同レース初勝利
2025/8/13 20:32
現地8月10日、ドーヴィル競馬場で行われたモーリス・ド・ゲスト(G1・芝1300m)は、O.マーフィー騎手騎乗のサジール(牡4、仏・A.ファーブル厩舎)が豪快な差し切り勝ちを収めた。
レース序盤は最後方でじっと脚をため、直線で大外から一気に加速。断然人気で主導権を握った昨年覇者ラザットを残り100mで交わすと、そのまま1馬身3/4差をつけてゴールした。タイムは1分15秒09(良)。3着にはウッドショーナが入り、フランス調教馬が1〜3着を独占した。
サジールはサウジアラビアのアリ・ファイサル王子が所有・生産。父は同王子が現役時に仏2000ギニーを制したメイクビリーヴで、G1馬はミシュリフに続き2頭目となる。
【動画】伏兵サジールが快勝…モーリスドゲスト賞ファーブル師、未制覇G1はあと一つ
ファーブル師にとっては意外にも同レース初勝利で、長年の「空白」を埋める勲章となった。これで未制覇のフランスG1は、凱旋門賞デーに行われる直線1000m戦、アベイ・ド・ロンシャン賞のみとなった。
勝利後、レーシングマネージャーのテッド・ヴート氏は「アメリカから1日早く来た甲斐があった。サジールは落ち着いていて、暑さや観客にも動じなかった。チーム全員の努力が実を結んだ」と興奮気味にコメント。今後については「フォレ賞やモートリー賞が候補。年内で種牡馬入りする可能性もある」と明かした。
2着ラザットのJ.レニエ師は「今日は自分の競馬をしたが、サジールは強かった。少し行きたがる面を見せてエネルギーを消耗したが、最後まで粘ってくれた」と話し、秋はアスコットのチャンピオンズスプリントSを目標に据える方針。3着ウッドショーナを管理するF=H.グラファール師は「距離がやや長かったが、直線ではいい脚を見せた。次は1200m戦に戻す」と今後のプランを示した。
今年も地元フランス勢が短距離G1を席巻した同レース。欧州秋競馬のスプリント路線に向けて、サジールが新たな主役候補として名乗りを上げた。

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