春の短距離王決定戦、第61回兵庫大賞典が5日、園田競馬場で行われ、10頭による争いの中、兵庫初のJpn1ホース・イグナイター（牡6・新子雅司）が逃げ切り勝ちを収めた。鞍上・笹川翼を背に1分29秒2のタイムで駆け抜け、2023年JBCスプリント以来となる約1年半ぶりの白星。地元ファンの前で復活を印象づける内容だった。

　スタートから積極的にハナを奪いに行ったイグナイターは、内から迫るエコロクラージュの抵抗を受けながらも、1コーナー手前で主導権を確保。その後もオマツリオトコに終始プレッシャーをかけられる展開となったが、直線でしぶとく盛り返し、2着ドンカポノに1馬身4分の1差をつけてゴール。これで重賞9勝目をマークした。

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　約6000人が詰めかけたスタンドからは「笹川コール」が響き渡り、ウィニングランを終えた笹川は「園田のみなさんやりました」と笑顔。「2着との差はなかったが、よく頑張った。直線に入ってからまた伸びてくれた」と愛馬の底力を称えた。

　断然の1番人気に応えた新子雅司調教師は「勝つには勝ったが、納得はしていない。目に見えない疲れがあるのかも…」と慎重な構えを見せ、次走については明言を避けた。