やっと指先が悴ことのない気候になってきました。この前までのような極寒では馬も同じく指先は蹄になるので悴む？状態になります。

　蹄は馬にとって第二の心臓と言われるように蹄機という血液循環のポンプの役割もしているので大事な部分なのですが、開いたり閉じたりショックアブソーバー機能で地面からの衝撃も緩和してもいるのでこの機能が低下すると膝、球節にダイレクトに衝撃が伝わってしまいます。

　実際、冬季は骨折率が倍増するのであれやこれやと対策を練っていますが悩みの種なのです。馬場も進化していっているので注文つけるなら蹄鉄の進化が必要だと思ってはいるのですが、坂路やウッドチップに甘えてきたのか…

　その昔、調教蹄鉄が鉄だった頃は各蹄鉄会社と一緒に試行錯誤しながらハイベスト（アルミ＆生ゴム）蹄鉄だったり、蹄鉄の粒子に隙間を加えて鉄なのに柔らかいスーパーS蹄鉄を作った蹄鉄会社もありました。

　最近では材料費が安く蹄鉄の減りが少ないイコール’固い’蹄鉄の外国製が増えているのは馬場の恩恵を受けて甘えているのかもしれませんね。

【西内荘コラム】氷点下20度に凍えながらの装蹄