競馬コラム
【西内荘コラム】ディープボンドは完成の域
2022/4/30 12:49
昭和の時代、天皇賞・春の開催日は天皇誕生日の4月29日と決まっており、当時の関西圏のG1では格式と盛り上がりは一番。最強馬の称号を得るのに必要不可欠なタイトルレースで数多くの各勝負が繰り広げられました。私の中では担当馬のメジロマックイーンがトウカイテイオーと世紀の対決に挑んだ92年が印象深い。装蹄師としては駆け出しの頃で有力馬の依頼もなく、いま振り返るに自分の中では天皇賞・春を2連覇したマックイーンの存在が人生のターニングポイントだったように思います。頂点を極めて以降は有力馬の装蹄が増えたわけだから、冠名「メジロ」のシンボルだった北野ミヤさんを筆頭に陣営には感謝しかないです。
昨年に続き天皇賞・春の舞台は阪神競馬場。来年から本来の京都に戻るので、しっかり目に焼き付けておきたいものです。担当馬はディープボンドとディバインフォースの2頭。大外枠になったディープボンドは装蹄の感触が凄く良くて、昨秋の海外遠征あたりから感じていた上昇曲線は、ほぼ完成域に突入。1番人気でしょうし、マークも厳しいでしょうが、期待に応えてくれると信じています。ディバインフォースは使い詰めの昨年と違い、余裕のローテーションで臨戦態勢が万全。スタミナ勝負になれば…の読みです。
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