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【たかぎさんコラム】武豊騎手「今日から次の凱旋門賞に向けて」初めてのロンシャンで見た、忘れられない景色

たかぎさんのおはなし

2026/10/7 19:10

凱旋門賞後の食事会@パリ(提供:たかぎさん)

 10月4日、フランス・パリロンシャン競馬場で凱旋門賞が行われた。残念ながら今年も日本馬の勝利とはならなかった。

 もちろん結果だけを見れば悔しい。ただ、今回初めてフランスまで行き、凱旋門賞を現地で見ることができて本当によかった。レース前の独特な雰囲気。世界中から競馬ファンが集まり、レースが近づくにつれて競馬場全体の熱気がどんどん高まっていく。

 そして何より、メイショウタバルと武豊騎手が先頭で最後のコーナーを回ってきた時。あの瞬間の景色は、たぶんずっと忘れないと思う。

 今回は凱旋門賞の結果だけではなく、初めてフランス競馬を現地で経験してみて、印象に残ったことを書いてみたい。

【画像】パリロンシャン競馬場にて、木梨憲武さんとたかぎさん

450ユーロの席で初めて味わったフランス競馬

パリロンシャン競馬場(写真提供:たかぎさん)

 凱旋門賞の前日も、パリロンシャン競馬場を訪れた。この日は特に武豊騎手の騎乗があったわけではない。それでも、せっかく初めてフランス競馬に来たので、凱旋門賞当日だけではなく、普段の競馬場も見てみたかった。

 あとは単純に、凱旋門賞当日はかなり混雑するだろうから、グッズなども前日に買っておいた方がいいだろうという考えもあった。せっかく行くならということで、この日は「PRESTIGE BRASSERIE」という約450ユーロの席を予約した。日本円にすると、それなりに高い(笑)。

 一般エリアとは分かれた専用スペースで、指定席のほかに専用ラウンジも利用できる。ワインやシャンパン、ソフトドリンクなどが用意されていて、食事やスイーツを楽しみながら競馬を見ることができる。パドックにも行くことができ、レース前の馬を近くで見ることもできた。

 実際に行ってみると、日本の競馬場とはまた違った楽しみ方がある。競馬を見るのはもちろんだが、食事をしたり、お酒を飲んだり、仲間と話したりしながら一日を過ごす。競馬場というより、一つの大きなイベント会場のような雰囲気もあった。

 日本の競馬場には日本ならではの良さがあるが、こうした違いを体験できたのも、今回フランスまで来てよかったことの一つだった。

メイショウタバルが先頭で回ってきた、あの景色

凱旋門賞・メイショウタバルと武豊騎手 (C)Yushi Machida

 そして翌日、いよいよ凱旋門賞当日。前日とは明らかに雰囲気が違った。競馬場に向かう人の数も一気に増え、世界中からこのレースを見るために人が集まってくる。

 日本から来ている人も本当に多かった。武豊騎手やメイショウタバルへの応援の声もたくさん聞こえてきて、改めて凱旋門賞というレースの大きさを感じた。

 そしてレース。メイショウタバルが先頭に立ち、そのまま武豊騎手とともにロンシャンの最終コーナーを回ってきた。

 現地で見ていると、当然だがテレビとはまったく違う。周りから大きな歓声が上がり、自分も「このままいってくれ」と思いながら見ていた。一瞬の出来事だったと思うが、ものすごく長く感じた。

 結果として日本馬の悲願達成とはならなかった。それでも、武豊騎手とメイショウタバルが先頭でロンシャンの直線へ向かってくる姿を、自分の目で見ることができた。あの景色を見ることができただけでも、フランスまで来た意味があったと思う。

 ちなみにレースが終わった後の帰り道は、かなり大変だろうと覚悟していた。これだけの人数が一斉に帰るので、Uberもなかなか捕まらないだろうと思っていた。

 ただ、実際には意外とスムーズに帰ることができた。Uberで配車すると、競馬場周辺では車が長時間待機できないとのこと。そのため、車が近づいてきたらすぐに乗り込めるように準備をしておいた。

 結果、ほとんど困ることなく乗ることができた。これから凱旋門賞を現地で見に行く人がいたら、帰りはUberを呼んでから準備するのではなく、すぐに乗れる状態にしてから呼ぶのがおすすめだ。こういう細かいことも、実際に現地へ行ったからこそわかったことだった。

武豊騎手「今日から次の凱旋門賞に向けて。」

凱旋門賞・武豊騎手 (C)Yushi Machida

 そしてレースが終わった後は、武豊騎手や陣営のみんなと食事へ。そこで豊さんの口から出た言葉が印象に残っている。

「今日から次の凱旋門賞に向けて。」

 もちろん、レースを振り返る中で、結果を残せなかったという話もあった。ずっと目標にしてきた大きなレース。日本からフランスまで来て、たくさんの人が関わって挑戦したレースだから、当然悔しさもあると思う。

 でも、もう頭の中は次に向かっていた。それがすごく豊さんらしいなと思った。

 大きなレースだったからといって、いつまでも引きずっているわけにはいかない。もう今週には日本で競馬がある。

 一つのレースが終われば、また次のレースがある。大きな目標に挑戦して、結果が出なかったとしても、そこで終わりではない。

「今日から次の凱旋門賞に向けて。」

 レースが終わったその日にその言葉が出てくるのを聞いて、改めて40年近くトップで走り続けている人のすごさを見た気がした。

 今回、初めてフランス競馬を経験した。競馬場の雰囲気も、レースも、食事も、移動も、現地に来たからこそ感じられたことがたくさんあった。そして何より、凱旋門賞という特別なレースを、自分の目で見ることができた。

 日本馬が凱旋門賞を勝つ。競馬が好きな人なら、一度はその瞬間を見てみたいと思うはずだ。自分もいつか、その景色をロンシャンで見てみたい。

 今年の挑戦は終わった。でも、レースが終わったその日の夜、豊さんの言葉を聞いて思った。次の凱旋門賞への挑戦は、もう始まっている。

また来年、ロンシャンで。

◇たかぎさん(高木翔太)
都内在住、35歳。マーケティング・コンサルティング事業を手がける傍ら、一口馬主クラブなど競馬関連の仕事にも携わる。競馬歴約7年。ディープインパクトとの出会いをきっかけに競馬の魅力に惹かれ、現在は馬主資格も取得。競馬を通じた人とのご縁を大切にしている。

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