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【西内荘コラム】グロリアムンディは前進が見込める
2022/4/16 17:00
皐月賞に担当馬がいない気分を例えるとフェスティバルの演出スタッフだったのが、今年は観戦する側になったような寂しさです。先週の桜花賞も外野の身。なので私の弟子が独立し、開業して担当したウォーターナビレラ(2着)を陰ながら応援していました。その弟子がレース後に「やっぱり師匠は凄い」と言うので、何のことかな?と不思議がると「G1を勝つのは簡単でないことがよく分かりました」ですって。当たり前のことに気づいた?ようです。その弟子が従業員として働いていた頃は西内装蹄所がG1年間15勝を複数回し、そんな時代をスタッフとして経験しているので、そう思うのも致し方なく、親方となり挑んだG1で難易度を改めて感じたことでしょう。装蹄師は甘くない世界です。こう言う私も過去の話、とならないように前を見続けています。
その一つが自分ライフワークとなっている北海道出張で先週も行ってきました。当歳馬の誕生ラッシュと重なったので、未来のダービー馬探しですね。脚元に関しては誰よりも分かっている職業。一頭たりとも同じ肢勢の馬はいないし、目の前の当歳馬が将来どんな脚元になるのか、能力を発揮するには矯正を試みた方がいいのか。そんなことを思案するのは責任重大ながらも楽しい時間でした。
日曜阪神、アンタレスステークスのグロリアムンディは目下4連勝中。それでも蹄踵の低さが影響してか、まだ能力全開に至っていない、と私の目には映っていました。そこに厩舎サイドから蹄踵の高さが欲しい、と要望があり、ラバー蹄鉄を履かせてヒールリフト効果に着手。良くはなっても悪くはならない選択なので前進が見込めます。