競馬ニュース 競馬ニュース

【西内荘コラム】若駒ステークスはグロリアムンディ

過去の記事

2021/1/23 10:08

 例年なら行事の多い年末年始がコロナ禍で、変化のない日々になっています。人間にとって記憶のアルバムに残る出来事が大切なんだと思いますが、今はやはり我慢の時。競馬は家で楽しめる娯楽の一つだから競馬サークルで従事する人間は使命感に燃えています。主役である競走馬の脚元を支える裏方が装蹄師の仕事、私もさらに真剣に取り組んでいこうと気持ちを引き締めています。年齢が50歳前の装蹄師が鍛冶屋仕事の経験がない者がほとんど。装蹄所内の火床で火をおこすことは皆無ですが、ならこの機会を利用して造鉄・刃物づくりやアイデアを凝らして蹄の裏掘り、寝わらかきの用具をつくるのも時間の使い方としてはアリでしょうね。

 海外は一般的に装蹄師の呼称は「ファリアー」ですが、競馬場では「ブラックスミス」の方が浸透しています。馬に初めて蹄鉄を履かせたのが英国人のブラック・スミスさんで伝説の鍛冶屋。私は彼のことを知ってから、この呼称で通しています。名刺、仕事車、ブルゾンにブラックスミスを英字で入れている装蹄師は日本人で私だけかもしれませんが、自分なりのこだわりです。

 05年にディープインパクトが勝ち、今では出世レースとされる若駒Sのグロリアムンディは期待大!です。