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【西内荘コラム】Numberの取材を受けました

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2020/5/23 11:05

 例年、トレセンは5月下旬ならではの光景があるけど、新型コロナウイルスの影響で今年に限っては変化が生じています。オークスやダービー週になってもメディアの記者の人数が制限されたままで、厩舎に目を移しても例年は函館の入厩が始まり各装蹄所もスタッフを派遣する段階になる頃ですが、今年は馬の移動が6月になってからのようです。変わらないのはこの時期になると2歳馬のゲート試験が数多くなってくることで、とりわけ近年は良血馬の入厩が早くなりつつあります。

 話は変わって21日に発売されたNumberに2ページ割いて装蹄師の私を取り上げてもらいました。見出しにもある<競走馬にも厚底シューズの時代到来?>は、マラソン選手に大ブームが起きた例のランニングシューズを関連づけたのでしょう。厚底にちょっと勘違いされそうなので、私本人が補足すると装蹄も過去から現在に、そして未来へと進化するということ。その一例がグラスファイバーの素材を用いた装蹄です。今年のダービーはディープボンドが担当馬。JRAに所属する装蹄師はスタッフをあわせると約160人。フルゲート18頭に携われる装蹄師が何人いるのか?と計算すれば1頭でも誇らしい。ひと昔前なら複数の出走馬を担当した時代もありますが、そんな昔話を振り返っても進歩はないですからね。

 きょう東京11Rのレッドヴェイロン。蹄が薄いので硬い馬場を苦にする!?の判断でシルバークイーン蹄鉄でセットバック、重心を下げて接着装蹄で蹄機の促進をうながしました。これで本来の破壊力を発揮できれば楽しみです。