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【西内荘コラム】暖冬ですね

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2020/1/11 13:00

 暖冬ですね。こうまで暖かいとエネルギーを使う装蹄師は上着を脱がないと大量の汗をかくことになります。例年だとおせち料理や、雑煮でこの時期は3キロ増になる体重を厚着で隠していますが、暖冬に薄着にならざるを得ず恥ずかしい腹回りを指摘される前にダイエットを決意した次第です。

 ただ、競走馬にとっては馬場も凍結していないし、不凍液の弊害もないことから、身のこなしが柔らかく冬特有の疾病を今年はさほど目にしません。先日行った北海道は雪が積もらず放牧地はアイスバーン状態。それに伴って対照的な現象が生じており、まだ裸足の1歳馬は蹄の蹄壁欠損や砂登りが多発しており細かいケアが必要です。解説を加えますと「砂登り」とは挫跖(ざせき)のことで牧場の当歳から1歳馬は裸足のためそういった症状になるとこう呼ぶのです。逆に明け2歳馬は蹄が良好。というのは2歳馬は凍った放牧地に放されるわけではなく、整備された馬房から調教コースやウォーキングマシンへの往復が主体だからです。今の気温は保湿性と柔軟性の観点から歓迎といえるのがおわかりでしょうか。