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【西内荘コラム】スマートカーリーで2歳重賞1番乗りを目指す
2019/7/20 17:08
7月の中京開催は1年を通してもっとも暑い、とされる開催ですが今年は例外的にモワッと体にまとわりつく感覚に至っていないそうです。先週、中京でメインレースの発走直前に落鉄があってクギを打ち替える装蹄師が四苦八苦する光景がありました。発走直前の馬の脚を抱えるのは危険極まりなく、本心はきっと”勘弁してよ”という心境だったと察します。興奮した時の馬のキック一撃は熊をも蹴り殺せる威力。人間がまともに食ったら即死です。私も従業員だった三十数年前は発走地点の当番に出ていたので、あの光景に装蹄師は気の毒になりつい同情してしまいました。
武勇伝をいわせてもらうと昔の馬は今とは比較にならないほど人間に従順でなかった時代。その中でもとびきりうるさい馬は発走地点で落鉄したのです。普段の装蹄でも鎮静剤が必要なほどだったそうで打ち直しは命がけの作業…。現在なら危険馬の申請義務があって落鉄したままでも走らせることが検討されるのですが、当時は違います。結局、ナニも知らされず触ったこともない危険馬の脚を抱えたのですが、これがいとも簡単に終了。馬は人間が怖がるとなめてくるし、怒ると興奮する。平常心で”任せておけよ”と構えていれば従順なんだと当時、勉強になったものです。先週の中京競馬の落鉄の光景に、ふと昔の出来事を思い出しました。
函館2歳Sはスマートカーリー、パフェムリで2歳馬の重賞一番乗りを期待。