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【西内荘コラム】今年のダービーは蚊帳の外

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2019/5/25 10:54

 先週は担当馬のチュウワウィザードで重賞の平安Sを勝利。あの勝ちっぷりなら次に予定される交流G1の帝王賞まで楽しみです。こんな場合、ヨシッ、ダービーウイークに弾みがついたゾ…と書きたいのですが、残念なことに今年の出走馬18頭中に担当馬はゼロ。日本ダービーにもなるとトレセンには取材陣の数が増えるのが通例で、有力馬を担当していようものなら、普段は裏方の装蹄師にもスポットがあたる取材依頼が舞い込みます。ホント、ダービーだけは花形の騎手を筆頭に、管理トレーナー、担当厩務員は無論、牧場時代のことや、馬のエピソードなどさまざまに取り上げられて読者や視聴者に話題が提供されます。

 ところが今年は蚊帳の外。そういう年もある、と自分自身をなぐさめ、かつ寂しさを紛らすために週初めは北海道に将来のダービー馬?の装蹄にいってきました。牧場にいる当歳から2歳馬の姿勢、蹄形などトータルバランスの調整を装蹄から手助けする訳です。こうしてトレセンが全休日になる月曜を利用して北海道に通うのはかれこれ20年以上。他にそんな装蹄師はいないと思うし、宝物が必ず潜んでいるのだから出会いは現地へ足を運んでこそ生まれるもの。例えば牝馬でダービー馬となったウオッカなどは産まれた直後から関わっていたのですよ。なので私の北海道出張は装蹄師をやっている限り今後も続きます。