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【オークス レース回顧】色々な下地が色濃く出た結果のオークス
2019/5/20 14:43
今週も相変わらずの高速馬場だったが、後方からの差し脚も十分届く馬場状態で、前が全く止まらないという感じではなかった。オークスと同じ距離で行われた第4レース・3歳未勝利の勝ちタイムは2分26秒0。このクラスでこの時計は十分速い。オークスでは2分22〜23秒台の高速適性が問われるのは容易に想像可能であったし、案の定スタミナと底力が問われる、要は距離適性が問われるレース展開にラヴズオンリーユーは見事にハマった結果となった。
2019年のオークス(JRA公式YouTubeより)
無傷の3連勝で忘れな草賞を制し、兄にリアルスティールと血統的背景も抜群。デビューから3戦いずれも楽勝で、距離適性を考えてもこの馬が1番人気に支持されるであろうことは感覚的に競馬ファンの方々の方が良くわかっている。
勝ちタイム
2分22秒8(オークスレコード)
前後半
59.1-59.2
レースラップ
12.5–10.9–11.7–11.9–12.1–12.2–12.3–12.2–11.7–11.4–11.6–12.3
レースの前半は59.1。全体的にも12秒台前半、ラスト800mから11秒台とペースアップしていき、後半も59.2と前後半がほぼ同じ時計で、非常にスタミナ、底力を問われる内容ではあったのだろうが、昨今のレースを見ていて感じることは何より高速馬場適性が問われているようにも感じる。
ジョディーが飛ばしていきかなり引き締まったレースとなったが、Mデムーロ騎手は後に「あまり速く感じなかった」とレースを振り返っていた。事実向こう正面入り口では馬を少し押し上げにかかっており、それだけ馬の状態が良かったのか、むしろ遅いと感じてポジションを取りに行っていた。終始馬群の中で手応え良く進んだラヴズオンリーユーは、外目を回りながらラストまでしっかりと伸びており、この距離、このメンバーでは明らかに能力が1枚上だった。
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北村友「脚が溜まらなかった」
2番人気に支持されたクロノジェネシスは好枠を引いて、枠なりのポジションでロスなく立ち回った。完璧なレース運びだったよう見えたが、鞍上の北村友一騎手は「脚が溜まらなかった」と時計の速さを嘆いていた。しかしペースが速い中で好位から最後もじわじわと伸びて3着を確保しており、展開の恩恵を受けない中で1番強い競馬をしたように思う。阪神JF、桜花賞と馬券圏内でこの世代では安定的に上位争いが出来る。秋も十分期待出来る内容であったように思う。
3番人気のコントラチェックはペースが速い中での番手キープ。これまでの勝ちっぷりを見る限りスピード優位な馬で、流石に距離が長かったか。むしろ秋華賞では面白いかもしれない。秋には飛躍しそうな予感がする。
2着に飛び込んだカレンブーケドールは終わってみればの2着感というか、母のソラリアはチリのG1馬で2400mのエルダービーを圧勝している南米のスターホース。エルダービーは時計も速く、血統的にも高速馬場適性的にもドンピシャの血統だったのであろう。カレンブーケドールは戦績から12番人気と低評価だったが、勝ったラヴズオンリーユーを含めて、この距離になって下地が色濃く出た結果だったように思う。