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【かしわ記念レース回顧】オールブラッシュのまくりで明暗分かれる
2019/5/6 21:49
インティ、ゴールドドリーム、直線では人気を分け合った2頭の完全な一騎打ちで、人気通り力は抜けていた。スタートでインティの出が悪く場内もややザワザワっとしたが、ダッシュは良く3番手にすんなりと収まった。対するゴールドドリームは今回は好スタートを切りインティをマークするようにその後ろにピタリ。インティにどうついて行こうかという意思はハッキリと見て取れた。
3ハロン目からガクンとペースは落ちて、4ハロン目で13.0。ここでこのままではマズイと察知したのか、オールブラッシュの田辺裕信騎手が一気のまくりを見せて先頭を伺う。それに呼応するように武豊騎手のインティも行かざるおえず、ラスト800を過ぎたあたりから張るようにペースアップしていった。レース後、武豊騎手も「動かされたのが痛かった」と振り返っている。結果を見ればこのワンプレーが明暗を分けた格好となっただろう。
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ルメール「まだ早い」
のちにルメール騎手がコメントしていたが、オールブラッシュのまくりを見て「まだ早い」。冷静に見ていた。前のやり取りを見ながらワンテンポ遅らせて脚を溜められる冷静さがトップジョッキーたる所以のひとつだろう。先を行く各馬の戦いを尻目にじっくりと進められたのは大きかったと思われる。いわゆる絶好の展開というパターンになった。
勝ちタイム
1分40秒2
前後半
50.0-50.2
レースラップ
12.2-12.0-12.8-13.0-12.2-11.8-12.6-13.6
予定外のペースアップからコーナーでさらに加速したインティは突き放しにかかったが、早めに動いたツケは大きく、ラスト1ハロンで大きく失速。余力がまだあったゴールドドリームに差されてしまう形になった。流石JRA、地方でG1を4勝してきた名馬だけに最後はしっかり差し込んできた。
ただインティもこれだけ難しい展開になりながらも、ラスト100m付近までは先頭をキープしている。そして手前も変えない癖もあり、まだまだ伸びしろを感じさせる走りで、決して勝負付けが済んだわけではない。次は帝王賞でぶつかる可能性が高いが、今回のメンバーにルヴァンスレーヴも加われば、より面白い駆け引きが観れるかもしれない。ダート界は層が厚い。