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【NHKマイルレース回顧】ルメールが騎乗停止で流れが変わるのか…
2019/5/6 01:14
アドマイヤマーズが終始外目を回しながらも直線鋭く伸びて快勝した。マイルは5戦5勝とこの距離だと競馬場を問わずして完璧な走りを披露。4着に敗れた皐月賞からキッチリと巻き返し、ベストの距離は1600mとより強く印象付けられた。この距離なら場所、ペース問わずして崩れず走りきっているだけに、やはりアドマイヤは強い。
2019年のNHKマイルカップ(JRA公式YouTubeより)
東京の馬場は相変わらず超高速。先週見たときより明らかに芝丈も短い印象で、土曜の段階で比較的前目で速い脚が使える馬が勝つのではと思っていたのだが、まさかの大雨&ひょうが降り注ぐ異例の事態に一気に馬場は悪化。これが多分に影響を与えた可能性は高い。打って変わって日曜は朝から晴天で、お昼ごろには良馬場になっていたが、前日からの影響で外目の方が良かったのかもしれない。
勝ちタイム 1分32秒4
前後半 45.8-46.6
12.0–10.4–11.5–11.9–12.0–11.3–11.3–12.0
展開面では、前後半を見ればややハイペースという感じの流れだろうが、前半の3ハロンは33.9とかなり飛ばしていった状況で、第9レースの湘南ステークスの前半3ハロンが34.9。それと比較しても1秒も速い激流だった。そして第8レースも9レースも後方から外に持ち出した馬が差し切りを見せており、完全な外差し馬場の傾向になっていたのも、1、2着のアドマイヤマーズ、ケイデンスコール、この大外枠の2頭にはプラスに働いたのかもしれない。午後のレースを見てより外差し傾向が強まったような印象は受けていたが、メインレースもやはり後から外を回した馬がワンツーで入った。
【天皇賞・春レース回顧】ルメールと馬のリズムが噛み合った素晴らしい騎乗
チグハグな競馬でもラストまで踏ん張ったグランアレグリア
グランアレグリアは中3週が結果的にマイナス要因を生んだのかもしれない。出遅れてこれだけの激流でも終始かかり気味。落ち着きも欠けていた。しかし、降着というケチはついたが、チグハグなレースをしてもラストまでそれなりに踏ん張っている。
勝負どころでも外に出せない状況で、力を出し切ったとは言い難く、かかりながらもラストは末を伸ばしているだけに、早めに外に出せていたら…と思わせる内容でもあった。事実、藤沢和師も「外に出せなかったのが…」とレース後報道陣の前でコメントしていた。折り合いはともかくとしても、思い描いていたレースプランとは程遠いものだったのだろう。
ルメール騎手は4月はG1を3連勝、ドバイまで入れたら4連勝と止めようがない状況だったが、まさかこんな形で5月の騎乗を失うとは思っても見なかった。勝負事というのは説明のつかないバイオリズムが必ず存在する。春のG1は全部勝ってしまうのではないかくらいに思っていたが、やはりそんな簡単にはいかなかった。
春のG1戦線では、川田騎手がよく不利に遭っている。高松宮記念では4コーナーで寄られる不利、皐月賞では最後の直線でぶつけられ、そしてNHKマイルでもさぁこれからという所で挟まれ加減の不利を受けての4着(5位入線繰り上がり)。
ルメールの騎乗停止により、来週以降の情勢が一気に変わっていきそうな予感がする。