競馬コラム
【朝日杯FSレース回顧】終わってみれば無敗馬3頭が上位独占
2023/12/18 22:16
蓋を開けたら無敗馬4頭のうち3頭が馬券圏内を占めていた。もう一頭の無敗馬ダノンマッキンリーはマイル以上の経験なしで8着敗退。4着ジューンテイクも芝2000m以上を1度使っており、5着タガノデュードも芝2000mを使っていた。良馬場で行われたものの、直前まで稍重でもあり、時計のかかる力のいる馬場でスタミナ優勢だったか。
1着ジャンタルマンタルは内々で器用に立ち回り、早めに踏んでいって直線入口から先頭の競馬。坂を登っても最後まで脚色衰えずに流石無敗の重賞ウィナー。早め早めの競馬で鞍上のファインプレーも相まっての完勝。ここでは完成度が上だった。
父のパレスマリスは米ベルモントステークスを制するなど、天皇賞・春を制したジャスティンパレスの半兄に当たる血統。母のインディアマントゥアナも米芝中距離重賞で活躍しており、血統背景的は距離が延びても問題はなさそうで、来春への期待は高まる。
エコロヴァルツは際立った脚色
2着には武豊騎乗エコロヴァルツが入り、最後方からの競馬。前後半46.1–47.7のややハイペースよりだったが、前が完全に崩れたわけでもなく、それを考えれば最後まで際立った脚色だった。福島でデビュー勝ち後、札幌に遠征して2連勝。久々だったが相当強い競馬を見せた。こちらの方が来春への期待はかなり大きいと見る。
3着タガノエルピーダは紅一点の牝馬。10月に京都のマイル戦でデビューした1戦1勝馬だった。3番手で立ち回り、直線でも馬群に飲まれそうなところから、小柄な馬体でかなりの勝負根性を発揮。馬場の真ん中からひと伸び、2着になろうかというあわやの3着で先々でも楽しみな競馬を見せた。
4着ジューンテイク、5着タガノデュードはともに行き脚が今ひとつで後方からの競馬。外外の展開で追走していき直線勝負でしぶとく伸びての4、5着。力のいる馬場に長めの距離を走った経験で上位に来たかと思われる。距離ロスがありながらも最後まで差し脚は目立った。
10着シュトラウスは賛否分かれる結果に。スタート出遅れで向こう正面を先団は12.5–10.9–10.7で推移。一気に外から行ってしまったのか、行かせたのか、流石にあの形では最後まで持つまい。デビュー戦のレーン騎手、2戦目のルメール騎手、前走のモレイラ騎手、トップジョッキーがいずれも折り合い難を指摘しており、今回も気難しさを露呈した。結果的に少なくとも大外枠は大きなマイナス要因になった。
マーカンドとフィットしなかったな。
2023.12.18 シュトラウスファンより