競馬コラム
【ジャパンカップレース回顧】世界最強、絶対能力の違いを見せつけたイクイノックス
2023/12/1 11:50
11月30日に現役引退を発表したイクイノックス。ロンジンワールドベストレースホースランキング一位をキープし、世界最強のまま現役生活に幕を下ろすこととなった。
パンサラッサが大逃げの展開にも慌てることなく好位を淡々と進み、絶好の手応えで楽々抜け出す完勝劇。ノーステッキで好位から上がり最速を繰り出されては他馬にもはや成す術はなく、言葉さえいらないという勝ちっぷり。絶対能力の違いでどんなペース、展開だったとしても結果は変わらなかったのかもしれない。
2着リバティアイランドは全てを出し切っての完敗か…相手が悪かった。イクイノックスをマークして追いかけるも、ラスト2ハロン付近から瞬発力で劣ってしまい、徐々に突き放されていった。向こう正面では外からプレッシャーもかけられつつ頭を上げるようなところもあるなど、更には若干長いかなと思われる2400mで、3着の牝馬二冠馬、4着ダービー馬を振り切り、牝馬三冠馬としての意地と力は見せた。来年はこの馬の年となっていくのだろう。
2着とは差のない3着のスターズオンアース
3着スターズオンアースは中間で蹄のアクシデントもあった中でしっかりと立て直されての出走。半年振りの出走となったが大外枠からビュイック騎手の完璧なエスコートで力を出し切った。位置を取りに行っても脚は溜まっており、イクイノックスを見ながらリバティアイランドと並走するように両人気馬きっちりとマーク。勝ちに行けるポジションで誰もが納得するであろうレース運びだったように思う。2着馬とは斤量差もあり、枠も違えばという着差ではあった。
4着ドウデュースは一度使って良化。比較的内枠に入り天皇賞・秋のレース振りからどのような運びを見せるのかが注目されていたが、なんとか我慢して6番手イン。人気馬を見ながらの展開でこれ以上ないであろう位置からの直線勝負だった。上がりも脚は使えており、この距離で上位3頭には完敗。馬体的には距離も短くなっているのかという印象で、ラストも甘くなった。2000mくらいまでの距離でキレを活かす競馬の方がより末脚に磨きがかかるのではと思わせた。
5着タイトルホルダーはパンサラッサが行って想定されていた通りの2番手。この馬自身は前半を60秒少々の時計で通過したと思われ、結果的に2番手以降は実質スローペースだったか。それでいて上がり最速のイクイノックスがその直後を追走ではもう勝ち目はなかった。直線では止まってはおらずキレ負けの5着。春天の競走中止を考えれば見事に立て直されての復調気配で、有馬記念では更なる好走の期待がかかる。
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