競馬コラム
【武豊日記】真の強者は認めなければならない
2時間前
ジャパンカップは、カランダガンの優勝。今年のカルティエ賞(欧州の年度代表馬に与えられる名誉ある賞)受賞馬で、レーティングでも世界一なのですから、まともに走られたら勝たれて当然。海外馬の勝利は20年ぶりと驚かれているようですが、あれほどの馬がやってきたのはジャパンカップの歴史上で初めてとも言えるでしょう。日本の馬のレベルは世界一、と言ってきてはいますが、だからこそ真の強者は認めなければいけないところでしょう。カランダガンの関係者は、「こんなに人気がないの? なめんなよ」と思っていたはずです。
カランダガンは凱旋門賞には出走がかなわないセン馬ですから、来年もジャパンカップを目標に定めてくるのでしょう。今年は騎乗馬がいなかったボクですが、来年こそは日本の強い馬に乗って迎え撃つ形にしたいものです。
ジャパンカップのトークショーに出演したイチローさんが、その席上でボクの筋肉と肩甲骨を褒めてくださったそうです。以前一緒にゴルフをしたときに、ボクの体に非常に興味を持ってくださって、「触ってみてもいい?」と、言葉より先に行動されていたことを思い出しました。
メイショウハリオと初コンビ
ご承知の通りJC当日は京都にいたので、以下は伝え聞いた話ですが、「通常のアスリートは年齢を重ねて行くうちに体が変化して、動いていたものが動かなくなることが多いのですが、これは若い頃にムダな筋肉をつけてしまったことが原因。そのせいで制御が利かなくなってしまうことがことがあるんです。その点で武さんは肩甲骨がめっちゃ綺麗。生まれながらのバランスです。特別なウエートトレーニングをしてこなかったことが、いま最大の武器になっている」と、話されていたそうです。褒められるのはうれしいものですが、褒めてくれた人があのイチローさんなのですから、自然にニヤニヤしてしまいます。
さて、今週は中京で行われるチャンピオンズカップ。ケガで乗れなくなった浜中騎手から引き継いだ代打で、メイショウハリオに騎乗します。浜中君がずっと乗ってきた馬で、そのラストランに乗れないのは本当に悔しいと思う。同じ騎手としてその気持ちもすごく分かりますし、その思いを胸にしっかり持ってレースに挑みたいと思います。G1ですから相手がめちゃめちゃ強いのは当然ですが、騎手としてベストを尽くして最高の結果をつかみたいです。頑張ります。
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