【武豊日記】熊沢さんのおかげだったかもしれません

(C)Yushi Machida

 先週日曜日、昼前の新潟競馬場から朗報が届き、阪神競馬場のジョッキールームは大いに沸きました。熊沢重文騎手の障害レース255勝。史上最多勝記録の更新でした。

 熊沢さんの凄さは、平地でも有馬記念やオークスなどを勝っている一流騎手なのに、ずっと障害レースに乗り続けてきたこと。これぞ二刀流です。53歳の先輩が、文字通り体を張って成し遂げた快挙に大きな勇気をもらった気がしました。

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4300勝の区切り

 その日の9レースに、ボクがJRA通算4300勝の区切りをつけられたのも、熊沢さんのおかげだったかもしれません。あと1勝で次週に持ち越すのは宿題を持たされた子供の気持ちのようで少し重たいのですが、スッキリすると同時にまずは熊沢さんへの御礼の気持ちが浮かんだものです。

 ボクのセレモニーは、いらっしゃっていた観客の皆さんからちょうど見えない場所で行われたのですが、一段落したところで少しの距離ですが見える場所まで移動させてもらいました。コロナの感染予防はもちろん大切なことですが、ホンの数メートルの違いでファンの皆さんにも喜んでいただけるわけです。コロナとの戦いは、様々な理不尽なこととの戦いでもあるなと思うわけです。もう少しの辛抱と信じたいですね。

 天皇賞・秋は騎乗馬なしとなりました。今週になって知ったことですが、初めて騎乗して勝ったスーパークリークの第100回から昨年まで、このレースだけはずっと騎乗し続けていたとのこと。ちょっと残念な気もしますが、32年連続で乗せていただいたというのも、誇れることなのではないでしょうか。

 もちろん、今週も全力プレーで競馬を盛り上げます。

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