【スプリンターズS回顧】蓋を開けてみれば平均ペース

スプリンターズSレース回顧

 昨年は逃げ馬モズスーパーフレアとビアンフェが馬体を並べて競って前3F通過32秒8という激流。その両馬にメイケイエールが加わった今年はさらなるハイペースを予測する向きもあったが、フタを開けてみればビアンフェが2番手に控えて、メイケイエールも中団で折り合う形。前後3F33秒3―33秒8という平均的な流れとなった。
 
 こうなると今開催の中山の馬場傾向からも先行有利、内枠有利となったのは必然か。4コーナー7番手以内にいた馬がそのまま1~7着に流れ込んだ前残り決着。展開利のあった馬を過大に評価するのは避けたいが、それでも好位からアッサリ抜け出して2着に2馬身という決定的な着差をつけたピクシーナイトの強さだけは別格だった。レース後のインタビューで福永祐一が「想像を超えた馬になる可能性が出てきた」と賛辞を贈っていたが、キャリアの浅い3歳馬で、「まだ前と後ろの体のバランスが取れていない状態」ということを考慮すると、これからどこまで強くなっていくのか計り知れない。
 
 2着レシステンシアは直線入り口では勝ち馬と同じような位置にいながら、最後は逆に突き放されて2着確保が精一杯。春の高松宮記念に続く銀メダルだが、スプリントGⅠではやや決め手に欠ける感じも。ベストは1400メートルくらいかもしれない。
 
 3着には10番人気の伏兵シヴァージが突っ込んだ。最内枠を生かしてロスなく立ち回った鞍上の好プレーが光ったが、これまでより前の位置取りで運ぶことができた馬自身の進境も見逃せない。
 
 4着メイケイエールはスタート直後こそ掛かる素振りを見せたが、その後は折り合ってしまいに脚を使うことができた。3着には離されたが、後方から外を回すという最も不利な展開を考えれば負けて強しで、収穫の多いレースだったのではないか。

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勝負どころの反応鈍く…

【スプリンターズS回顧】蓋を開けてみれば平均ペース

 1番人気のダノンスマッシュはレシステンシアをマークする形で運んだが、勝負どころから反応が鈍く6着。春の香港・チェアマンズスプリント(6着)に続く凡走で、同馬が2戦続けて馬券圏を外したのは3歳時以来のことだった。キャリア25戦の6歳馬。旬を過ぎてしまった可能性はある。
  
 4番人気に支持されたジャンダルムは課題のゲートをクリアして中団から運べたものの、直線でまったく伸びず11着。展開不向きとはいえ、スプリント路線に転向後はしまい堅実だっただけに案外な内容だった。ずっと着けていたブリンカーを外したことが裏目に出たのかもしれない。