【チャンピオンズCレース回顧】ソダシには絶好の展開かと思われたが…

(C)Yushi Machida

チャンピオンズC回顧
 またも白毛のアイドルホース・ソダシが馬群に飲まれた。初めてのダート挑戦。1枠1番を引いた同馬にとって最悪のシチュエーションは、馬混みで揉まれて前方からのキックバックを浴び続ける展開だっただけに、積極的にハナを奪う戦法は自然であり、多くのファンの見立て通りだったはずだろう。

 前4Fの通過タイムは49秒3。上がり4Fが48秒3だったことを踏まえれば〝平均遅め〟の流れ。実際に2番手につけたインティ(9番人気)が4着、3番手から運んだアナザートゥルース(14番人気)が3着に残ったことを考えても、前有利の流れだった。にも関わらず逃げたソダシはさしたる抵抗もできずに直線入り口で早々と失速。12着に沈んだ。

 敗因として考えられるのは大きく2つ。まずは各所で伝えられているメンタル面。前走の秋華賞ではゲート入りの時点で〝イヤイヤ〟をする素振りを見せて、ゲートでも突進。レースでも本来のしぶとさを発揮できなかった。今回の淡白な走りを見ても、何らかの理由で競馬に対して後ろ向きになっているのではないかという推測だ。

 もうひとつは、そもそもダートに適性がなかったという可能性。父はダートチャンピオンのクロフネで、母もダートに強いシラユキヒメ一族。一見、砂適性は高そうだが、クロフネ産駒の牝馬といえばホエールキャプチャやアエロリット、カレンチャン、スリープレスナイトなど、これまでダートよりも芝の方が活躍馬が多かった。ましてソダシは芝で2度のレコードをマークしていたスピード馬だけに、芝の方が得意だった可能性も考えられる。

 後者が敗因であったのなら、今後も芝であれば活躍が見込めそうだが、仮に前者が敗因であった場合は深刻。多くのファンをもつソダシだけに、ぜひとももう1度輝くシーンを見せてもらいたいが・・・。

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ダート界を牽引する存在

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(C)Yushi Machida

 一方、レースを制したのはテーオーケインズ。先団後ろの馬群で脚を溜めると、直線では前をさばいて先頭へ。抜け出してからは後続を突き放す一方で、最後は2着に6馬身差をつける圧勝劇だった。前走のJBCクラシックでは出遅れが響いて4着に敗れたが、2走前の帝王賞でも3馬身差の完勝をおさめているように、能力面では現在のダート路線において完全に一歩抜け出した印象。その帝王賞や、3走前のアンタレスSが重馬場だっただけに乾いた馬場への適性を疑う見方もあったが、良馬場でもまるで問題はなかった。今後しばらくは同馬がダート界をけん引していくことだろう。

 2着には昨年の覇者チュウワウィザード。春にサウジC(9着)→ドバイワールドC(2着)と転戦した影響か、帝王賞では6着と精彩を欠いたが、ここにきてJBCクラシック3着→チャンピオンズC2着と復調。今回に関してはテーオーケインズに決定的な差をつけられたが、展開不向きのなか後方から追い上げた差し脚にはさすがの迫力があった。来年で7歳となるが、まだまだトップ戦線での活躍が見込める。

 3~5着はいずれも7歳馬。ベテラン勢の頑張りには頭が下がるが、一方では新興勢力の押し上げが見られなかったということ。みやこS勝ちの4歳メイショウハリオ(7着)、シリウスS勝ちの4歳サンライズホープ(15着)の走りはやや物足りなかった。

 最後に4番人気11着に敗れたカフェファラオについて。フェブラリーSを勝った後はかしわ記念で5着に敗れ、その後は芝の函館記念に挑戦して9着。今回はブリンカーを着けて11着と迷走している。16着に敗れたダノンファラオもそうだが、アメリカンファラオ産駒特有の気難しさというのは、なかなかやっかいなようだ。